「新商品の評価を知るためのアンケート」や「大学の授業評価アンケート」、「テレワーク導入後の従業員モチベーション調査」など、事業を行ううえで「次の一手」を検討するために「アンケートを用いた分析」を導入する場面が増えています。
本記事では「アンケートの需要が伸びている」理由と、そこから見えてきた課題、課題の解決方法として「エクセル」をおすすめする理由を紹介いたします。
「読者アンケート」など、昔から「アンケート形式による情報収集」は行われています。しかし、多くは「紙媒体」を利用していたため、集計は大変な作業となりました。パソコンの普及より、アンケート結果を電子化することで、多少集計も容易になりましたが、それでも「紙媒体から電子化する」というハードルが残されていたため、ここでも集計は大変な作業のままとなっていました。
しかし、2014年よりGoogleフォームが登場、2016年にはMicrosoft Formsが登場し、誰でも簡単にWebアンケートフォームを作成できるようになりました。そのため、今まで課題としていた「アンケート結果の電子化」の壁がなくなり、アンケートはより身近な情報収集手段として用いられるようになりました。
GoogleフォームやMicrosoft Formsを用いてアンケートに回答いただくと、回答いただいた結果がそのまま「データ」になります。そのため「電子化する」という壁はなくなりました。
代わりに「データを分析するスキル」の需要が高まっています。
義務教育を受ける中で「基本的なグラフの作り方」は学んでいます。しかし「現実に即したグラフの作り方」はどうでしょうか。手計算できる範囲の集計、グラフの生成しか教わっておらず、実際に届いている膨大な量のデータに対する分析方法は教わっていません。
そのため「データは集まっているが、その後どうしたらよいか困っている」と言う方が増えています。
本記事は、そういった方に向けて「アンケート作成のコツ」および「おすすめするアンケート結果集計ツール」を紹介しています。
アンケートは「作成する時点で分析すること」を意識する必要があります。「分析する」ために必要なことは「数値化」することです。
「言語表現」は多様であるため「良い」と言う意味として「グッド」「Good」「概ね良い」「大変良い」などが用いられます。これらすべてを「良い」として認識することは難しいです。
そのため「5段階でいうところのどれが該当しますか?」など、数値化して同じ表現の中で回答いただく工夫が必要となります。
適切にアンケートのデータを収集した後、分析をして情報を俯瞰します。
ここでは分析をするためのツールの種類を3つ紹介します。
社内のセキュリティの問題や独自性等を理由に、そもそも「データの収集ができない」と言う場合があります。
その場合は、セキュリティの問題も解消できるシステムが必要であり、システム会社に相談するのが良いと思います。アンケートの集計方法から分析まで一括でお願いすることもできますし、アンケートの集計のみを依頼し、分析は別の手段を用いる、というのも一つの方法です。
いずれにせよ、一番費用がかかる方法です。本手段を用いる場合「利用する目的」をしっかりと検討したうえでご相談ください。
「BI」(びーあい)とは「ビジネス・インテリジェンス」の略称です。会社に蓄積されている複数のデータを収集し、可視化することができます。
社内に点在するデータを一本化して分析に利用できるというメリットの一方、「使い方を覚える」「効果的に使えるようになる」ことのハードルが高く、本当に利用することとした場合には専門家を呼ぶ必要があります。
ツール自体は無料のものから高額なものまで多岐にわたり存在します。しかし、直感的に利用できるようになるまでに時間と費用がかかるため、BIツールを採用する場合も「利用する目的」をしっかりと検討する必要があります。
最後に「エクセル」を利用した分析について紹介します。表題にある通り、アンケート集計の分析は「エクセル」を利用することをおすすめします。
理由の一つは「簡単に、かつ、即座に対応することができる」点です。他2つの方法は長期的にみると良いですが、即時性は低いです。「タイパ」(タイムパフォーマンスの略称)という言葉ができるほど、時間は貴重なものになっており、即時性は重要です。
もう一つの理由として「考えることができる」点です。BIツールで作成した表は大変見た目が良く、「分析できた気分」になります。しかし、いざ会議の場で提示すると「これはどの点に問題があると言いたいのか」との指摘を受ける場合があります。分析をすることの目的は「課題を明示すること」です。「可視化すること」ではありません。
下記図はテストの受講状況を調査したものです。「MAXIFS」関数と条件付き書式、ソートしか使用していません。それだけで「受講率が低い人は誰なのか」「受講率が低い講座はどれか」「各自の点数は?」など、意図した情報を明確に提示することができます。「問題を明確にすること」が分析の目的であり「次の一手」につなげるカギとなります。
今回は「アンケート集計にExcelをおすすめする理由」を紹介しました。
セルネッツでは今回お見せした分析の他に様々な切り口で分析結果の表示方法を提示しております。アンケート集計でお困りの方がおりましたら、お気軽にお声掛けいただけたらと存じます。
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