Excelマクロ開発を量産してゆくと、「どのツールは誰が担当して、どんな概要で・・・」
このようなことが起きるのは望ましくありませんので、基本情報や、伝達事項、備忘メモを残しましょう。
みなさん、こんにちは。セルネッツ竹本です。
今回は、Thisworkbookの活用提案をしたいと思います。
◆基本情報をここに書く。あとは、起動時に済ましておく処理
プログラム開発という作業は、システムが納品され他の開発プロジェクトが進行すると、仕様や概要は徐々に忘れ去ってゆくもの。
進行中の案件に集中してゆくことなるので、自身で作ったプログラムも時間が経過すれば、「何でこんなことしたんだっけ?」といった記憶をたどるシーンに必ず遭遇するもの。
概要をはじめ、作成者、更新者など、基本情報を簡潔に記載しておくと振り返りにもなります。
◆Workbook_Open()には、起動時の処理を書く
ツール起動時にやっておくべきことがあれば、このModuleに処理を書きます。
(1つ目)
Application.ScreenUpdating = False
解説:画面の更新を無効にする
(2つ目)
‘[シート保護]でもVBAから書込み可能に
O_00.Protect UserInterfaceOnly:=True
解説:シート保護On/Off繰り返しは避ける
(3つ目)
‘[ホームポジション]
Application.Goto O_00.Range(“A1”), True
解説:ユーザビリティの基本、カーソル位置はホームへ
◆起動時の自動処理の例をご紹介します
たとえば、「下準備」と考えると意外に出てくるもの。
★前提条件の判定チェック(必要な関連ファイルの存在チェック)
★外部ファイルからのデータ取り込み
★ツール起動したため、ログを書き込み
★関連ファイル自動バックアップ(リカバリ考慮)
★利用権限(管理者/一般)の判定チェック
他にも、ツール内のシートのクリアや入力チェックをすることも多いです。
Thisworkbookモジュールは、必ず存在するのと、目に付く場所にあるので、ここに集約したまでですが、システム開発では、改修の履歴も管理する必要があるため、備忘メモを書くエリアとして活用することもできます。
改修依頼をいただいた際に、仕様を思い出しながらの作業をしないためにも、是非。
本記事が、品質向上において、ご参考お役立てになれば幸いです。