長引く不況下、売上増大が困難な市況において、多くの企業が様々な対策を講じている事と思います。それは、コスト削減、不採算部門の事業縮小、或いは新規雇用の抑制でしょうか?
ここでは、日常業務でありながら目に見えにくいコストを発生させる「事務作業」に着目し、それらの効率化、生産性向上に取り組むお客様の傾向/動向について、ご紹介させていただきます。
事務効率化を検討され ている皆様方のご参考になれば幸いです。
問い合わせ傾向にみる内訳 (1/12)
半数近い方々が、まず初めに「できる事」について質問をされています。
問い合わせメールをはじめ、お電話などによるご質問の中では、「Excelでこんな事はできますか?」といったご質問が半数近くにおよびます。「Excelでシステム開発!?」という図式はあまりピンとこないようです。
でも、Basicというプログラミング言語がベースになるので、他の言語に負けず劣らずの機能だって実装できるのです。
ご依頼元の部門にみる内訳 (2/12)
経理/総務/人事/営業企画などからのご依頼が、全体の65%を占めます。
お客様から初めてお問い合わせをいただく際に、お電話をかけられている方の担当部署をお聞きするのですが、「事務全般」というくくりからも、やはり全社的な事務作業や各部門への橋渡しを担う、総務や経理部門ご担当者からのお問い合わせ/資料請求が多いようです。
企業規模にみる内訳 (3/12)
社員数50人未満の企業様が、全体の58%を占めます。
Excel小規模システム開発という背景もあるのでしょうか、10名未満の企業様からのご依頼が多いようにも見受けられます。中には、200名を越える企業様からのご依頼もありますが、部署ごとにそれぞれ異なる手法で業務効率化に取り組むケースもあるようです。
業種/業態にみる内訳(4/12)
建設/不動産/商社様からのご依頼が、全体の51%を占めます。
「業務効率化~高まる関心」でも触れましたが、一つの案件で多数の取引先管理が伴う、建築/リフォーム/建設業などの現場では、業務ソフトだけではデータ管理/案件管理が追いつかないケースも多いようです。
システムの活用用途にみる内訳 (5/12)
会計業務などのデータ管理が、全体の56%を占めます。
Csvデータ変換をはじめ、貿易書類の作成なども含まれますが、やはり何と言っても会計業務という大きなくくりで見た場合、売上データ管理や受注データ管理にかかわる用途が多いようです。
社内ご利用人数にみる内訳 (6/12)
5名以下でのご利用が、全体の64%を占めます。
システムを導入後、事務スタッフ専用でのご利用となると1名~3名というケースが多いのですが、在庫データ閲覧や、部門別売上データの閲覧となると、営業マンをはじめ、営業事務、役員までもが使えるようにしたいとのご要望も珍しくありません。
Accessデータベースと異なり、Excelはどの企業でも多くの方のパソコンに既にインストールされているので、社内では複数の方に活用されているようです。
PC利用環境(OS別)にみる内訳(7/12)
Windows XPのご利用が、全体の83%を占めます。
Vistaを差し置き、まだまだXPが職場では幅を利かせている…という状況ですが、
この1~2年で、わずかですがVistaを導入する企業も増えたような気がします。また、Excelアプリケーションでのバージョン別内訳は以下の通りとなりました。
■Excel 2003:72% ■Excel 2007:13% ■その他(2002/2000):15%
※2003/2007を併用するケースも増えているようですが、実際にExcel2007をメインで活用されるケースはそれほど多くないというのが印象です。
システム利用者にみる内訳 (8/12)
事務職/営業部門でのご利用が、全体の64%を占めます。
ExcelVBAアプリケーションの導入活用により、その効果を得られる、または直接必要とする方の職種についての内訳です。やはり事務系(というとかなり幅が広いのですが…)中心と言えるでしょうか。中には、梱包/出荷などを行う倉庫業務(ピッキング業務)で活用されているケースも見られます。
開発納期にみる内訳 (9/12)
3週間以内が、全体の69%を占めます。
システムの規模そのものが小さめなので、ご依頼をいただいてから一週間以内といったケースも少なくありません。中には1ヶ月以上を要する立派なシステムとも言える開発もありますが、3週間以内…というのが最も多いようです。
※「納期一ヶ月以上」の中には、1社で3種類以上のアプリケーション(プログラム)開発などのご依頼も含んだ場合です。
稟議・決裁期間にみる内訳 (10/12)
7日以内での決裁が、全体の62%を占めます。
ここでは、「お見積り提示から、正式ご発注まで」に要する社内検討(※或いは稟議)期間をまとめてみました。価格的にも数百万円にいたることはないため、比較的、短期間で決裁(発注/保留/見送り/却下/仕様再検討など)されているようです。
ExcelVBA言語認知度にみる内訳 (11/12)
「知らなかった」方が、全体の72%を占めます。
「マクロ」という言葉ではなく、「VBA」という表現で質問したためか、認知度はかなり低い結果となってしまったようです…。実際には、マクロ機能で自動記録した記述内容そのものが、プログラミングソースとなるのですが、ブイビーエーという言葉に馴染みがなかったのかもしれません…。
成果にみる内訳 (12/12)
生産性向上/コスト削減が、全体の79%を占めます。
最後の質問では、VBAシステム導入がもたらした「成果」について尋ねてみました。
生産性の向上という面では予想通りでしたが、社員の意識改革に繋がった、或いは改善意欲が高まった、といった声もありました。いずれにしても、何らかの成果をもたらさない限り、費やした労力や時間はコストではなく単なる浪費となる訳ですから、導入後の効果測定はどの企業にとっても真剣そのものです。